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なかなかボリュームもあり、それぞれの良さがある三国恋戦記。玄徳軍、仲謀軍ときて、次、誰に行くかすごく迷いました。

玄徳軍と仲謀軍は話の流れで絡むところがあるので、この順で良かったと思います。赤壁とか、尚香さんが登場するエピソードなどなど。

文若さんに行くつもりだったんですが、ふと、赤壁以降、これまで知らない展開の中で読み進めることになるのか、もしかしたら、もっと前の長坂橋で分岐しちゃうのかもしれないし…と。

それなら、文若さんに行って何となく展開知ってしまうよりも、どっぷりと君主・孟徳さんで萌え転がりたいと思いました。

ここまでやってきてて、サブルートも充分楽しめてるという信頼感もありますし。

あと、孟徳さんの森川智之ボイス、甘くて好きなんですよねー。中の人の状況的に今もちょっとスケジュールきつめになってきてるのだけど、11月はさらにきつくなるので、ここらで甘やかされたいという願望を満たしたいと思います。

それから、さらに今更なのですが、途中でホーム画面に戻るとそれぞれのキャラの声で時間に応じてログインセリフが聴けることに気づきました。
スチル回収具合でも、応援してくれたりとか。
これがまた、甘いし優しいんですよ。

起動し直すとキャラが変わるみたいです。クリア済のキャラなのかも?

↑だからマニュアル読め…

というわけで行ってまいります。



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あとがき
 
 早安さんのレビューに拍手ぽちっとありがとうございました。

 実はこれ、公瑾さんの雨の話「桂花」より先、仲謀さんプレイより前に書きはじめていました。ほっぺぐにはかぶっちゃったな。

 ロマンのかけらもない着想の経緯は以下です。

 鼻が詰まる→メンソレータムを鼻の下に塗る→メントールってスッとする→薄荷→蒸留→このネタならスペシャルシナリオ後の早安さんだなあって感じです。

 あー・・乙女ゲームやってると日々妄想ネタが転がってるから楽しい。 
 早安さんは花ちゃんと出逢うまで暗部を担う不遇な時期を送っていたので、花ちゃんと年齢相応にきゃっきゃうふふする時間を作って少しずつ癒されていってほしいなと思うのです。

 そうしたらなかなか薄荷にたどり着けず、3部構成になりました。

 次のお話「蓮華」までできてるんですが「薄荷」ができてからまとめてUPしようと思っています。11月は殺人的なスケジュールなので、ためてるというのもある(笑)


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 きらきら光るような風が吹き抜ける。
 木々は萌黄から新緑になっている。

 日に日に薬草が芽吹くので、ここのところ毎日早安と二人で薬草摘みにでかけていた。

 …といっても、ピクニックのような甘いものではなくて、ほぼ本気の登山で、摘んだ薬草を背負いながら藪や山を歩くので足腰は相当鍛えられる。

 
 早安はいつも私の少し先を歩く。

 
 その背中は華奢なように見えてしっかり男の人の骨格で。
 私が歩きやすいように、枝や蔓を払いながら進んでくれる。

 
 …頼りになるなあ。

 
 後ろ姿をぼんやり眺める。
 ひよこのような金色の髪、綺麗な首筋。

 でも、それは早安には言わない。かわいいとか綺麗をすごく嫌がるから、心の中だけで思うことにする。
 もし芙蓉姫に会うことがあったら、私は早安のことをどんなふうに説明するんだろう。

 かわいくて綺麗で、頼りになって、強くて、いろんなこと知ってて、しっかりしてて
 ………単なる惚気だ、これ。

 楽しいことを考えていても、次第にきつくなる斜面にすこしずつ早安との距離があいてきた。 

「花、ここで休もう」

 まるで後ろに目があるみたいに、私の息が上がる前に休みをいれてくれる。

 
 早安は振り向いて屈託のない笑顔を向ける。
 そして手を差し伸べる。

 私はこの早安の差し出された手を取る一瞬がすごく好き。

 思わず、頬がゆるむ。

「何にやけてるんだよっ」

 ぐいっと引き上げられ、頬をつままれる。

「なんれもらいっ」

 早安は楽しそうに私の頬をぐにぐにして、不意に唇を重ねる。

「そんなかわいい顔してると、ここで襲うぞ?」

「それはっ、だめっ」

 私のあわてた顔を見て笑って「しねーよ」と囁いて、でこぴんされた。

「痛ぁ」

 あははっと楽しそうに笑う声。
 早安は良く笑うようになった。それがうれしいのと、早安の笑う声が好きで、私もむくれた顔が続けられない。

 数歩手を引かれて麓が見えるところに促された。

「こないだ見つけたんだ。村がよく見えるだろ?」

「ほんとだ、あれは馬に頭を蹴られた人の家かな。私たちの家は……」

「あっち」

 早安の腕が私の肩に回って、頬が触れそうな距離に顔が近づいてくる。早安の指し示す先には箱庭のように小さく見える私たちの家があった。庭には朝見た花の色が見える。窓の下に置いている桶も、乾燥させるために束ねて吊るした薬草も何となく見える。

 ここで、暮らしてるんだなあ。

 不思議な本の力でここに飛ばされて、身の置き所がなかった私。
 自分の出自を隠して生きてきた早安。

 不確かだった二人が、今はこんなにしっかりと根付いた生活をしていることが、とても稀で大切なことに思えた。

 感慨にふけっていると、頬にそっと唇が寄せられる。

「ああ、俺たちの、家だな」

 穏やかな声が耳元に満ちる。

「陽が落ちる前に帰ろう。俺たちの家に」

「うん!」

 
 私は元気よく頷いて早安の後ろをついていく。








蓮華に続く

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 嵐の間共に過ごすため花を連れて別荘にきた。
 着いたその日はまだ小雨だったが、翌日から雨脚は強まってきた。

 雨の早朝はまだ薄暗く、花はまだ夢の中だ。
 戦のない国から来たというのは本当なのだろう。
 警戒心はほとんどなく深く眠っている。

 孫呉を安泰にして花がいつまでも安心して眠れるようにする。
 それが私人としての軸となってしまった。
 一人の女人を深く愛することなど考えていなかった頃の私を知っている伯符が今の私をみたら笑うだろうか。

 ”ほら、俺の言うのもわかるだろ?愛する人を持つのは強くなれるんだよ”

 伯符のおおらかな笑顔を思い浮かべる。
(嵐の後はすっきりと晴れるでしょうし、砦を花に見せるのは帰りでいいとして
……子敬から”視察”の名目をもらっているわけですから、私だけでも風雨の準備の様子は見に行っておきましょうか……)  
 支度をして、湯を沸かす間に外の桂花を掌に集めて皿に載せた。
 室内にも柔らかな香りが広がる。
 
 それが刺激になったのか、花が目を覚ました。自分が先に起きていないことを気にしていたけれど、昨夜はこの数日のすれ違いを埋めるかのように遅くまで睦言を交わしていたから、花の体力では起きれないだろう。しどけない様子が私を煽る。

 花に白湯を勧めて髪を撫でているうちに、それだけでは抑えられず、深く口づける。
 花といると制していた自分が解けるばかりか、自分でもこんな熱情があるのかと気づかされる。


 雨に冷える室内で、私たちだけがぬくもりを持っていた。

 花が再びまどろむ。
 出かけてくることを告げて、雨の中、砦の様子を見に行った。

 砦は普段から調練しているだけあり、着実に補強が進んでいた。都督の私が出向いたくらいだから、大きな嵐が来るのだろうと、兵士たちは気を引き締めたようだった。壁に木材を打ち付けたり、飛ばされそうなものを収納したりと立ち働いていた。心配することはなさそうだった。
 思い立って厨房に寄り、賄い方の兵士に蓋つきの小さな器と塩を分けてもらった。
 雲の切れ間を縫って別荘に戻る。
 途中、桂花を見つけるごとに、少しずつ花を集めた。

 部屋が香りで満ちるように。
 この香りと私のぬくもりを、花の記憶にとどめるために。


 私の口づけで肌に散る花びらは数日も経てば色を失くす。
 桂花が香るたびに花は私の指先を思い出すだろう。

 そして集めた桂花を塩で封じこめる。
 蓋をあけるとき、花はどんな表情をするのか。
 きっと頬や耳を染める姿が可愛らしく、また私は口づけをするのだろう。



 

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いろいろ迷いましたが、仲謀さんルートに行きます。仲謀さんの名前「謀」の字を名前に使うのが、日本で生まれ育った私的に不思議だったりする。謀略とか謀議とかはかりごとって読みだったりするし、あんまり良い意味では使われないのだけど、中国だと違うんですかね。

公瑾さんからの分岐で子敬さんルート開くのかと思ったwここから仲謀さんと行動を共にするようになるんですね。

左手の布って一体どうなってるんだろ…いやそこすごいどうでもいいとこだから気にしない気にしない…

立ち絵すっごい優遇されてる気がする…

様付けに慣れない花ちゃん(笑)
仲謀さんはもしかして女子に振り回される系ですか?凱旋のお迎えの尚香さんといい大小といい、良いお兄ちゃんなのかも。

と、思ったら絡み酒www仲謀さんそれはアルハラですよw

勘弁してくださいって言ってた下戸の兵士さんは見張りの人なんですね。この人の声、一生懸命な若い兵士って感じが出てて聴きやすいのでもしかしたら、他の作品でも聴いてるかも。

お酒被って前髪降りてるのも好みだなぁ。花ちゃんじゃあ新しい頭を…ってアンパンマンねたぶっ込んで来てるwww

仲謀さんルートは同級生とケンカしながら仲良くなってくみたいな感じが良いですね。

って、黄巾党の時代に飛ぶの早っ。唐突っ!

雨に濡れて背中くっつける二人の距離感が、この二人らしい。仲謀さんといると花ちゃんはべしべしフラグをへし折っていくんですね。
今までの中で一番ふふって笑って読んでる気がする。

農民親子を追手の役人から逃すとこ、かっこいいですね。「南はいいところだぜ」って。若くても領地を背負ってる感じがにじみ出てる。

策が黄巾党にちゃんと伝わってなくて民家に犠牲が出てしょげる花ちゃんを「出来ることあるんだろ」って言うところ好きだなあ。スチルはないけどここ良いですよね。

元の時代に戻るために本を開くところ、手を繋いでる二人が初々しくてほのぼのしてしまう。

そして本を巡ってすれ違う。このすれ違いのやきもき感が三国恋戦記の魅力の一つではないかと思っています。
尚香さんの侍女の武装の秘密は笑ってしましいました。

怪我した花ちゃんを手当てする仲謀さんは優しくて、あーもう早くくっついちゃいなよ!!ってなる。

やれやれくっついた。

剣舞の特訓は君主の妻になるから?と期待してしまいますね。
セピア色の回想のチビ仲謀さんかわいい…

この展開でも花ちゃんは元の世界に帰ろうって気持ちのままなんだね。それはなんか私的には違和感あるかな。

剣舞は妻云々でなはくて、玄徳さんの使者に剣を持たせて背中を預けるという政治的な考えでもあったのですね。なるほど。やるなぁ子敬殿。

せっかくいい感じになってきているのに、婚儀の謀略のせいで玄徳さんの横に立つことになる花ちゃん…つらい…ここは花ちゃんがつらいというより仲謀さんの気持ちを思うと悲しすぎて…。

それでも逢いにきてくれる仲謀さん、どれだけ花ちゃんを愛してるんだ。これもう嫌われても仕方ないくらいのこといっぱいしてますよね。それなのに…。愛されるっていいなぁって思います。

船で迎えにきてくれるところは、花ちゃんの目指す戦いのない関係を実らせようとする選択を仲謀さんの意志で決めてきた感じがします。日々君主として成長していてすてきですね。公瑾さんの思惑と違うわけだし、仲謀陣営を説得してきたのは大変だったんだろうなあと。

やっと本当の意味でくっついてよかった。

やっぱり三君主は王道だなぁ。仲謀さんルートはケンカしながら引かれ合う二人に時々笑顔を添えてって感じ。

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