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 孟徳軍の三人はみんな大人で、気の置けない間柄という雰囲気が漂っていて好きなんです。
 元譲さんは立ち絵もあるのにルートがないなんてもったいない。
 古参の隻眼の猛将、いかつい元譲さんが恋におちていく様に萌えたい。
 そんな思いからこれを書きはじめました。
 
 元譲さんは言葉が少ない系キャラだから、心の描写をしようとうっかり元譲さん視点で書きはじめたせいで、花ちゃんが心惹かれている描写ができず、途中から悩む羽目に(笑)ふつう、乙女ゲームは主人公視点ですもんね。難しかった…。
 
 途中で、元花がすでにあることを知り、どうしようか迷いました。というのは、公式とは被らないように書ける二次創作は、公式前提ゆえに二次創作で被ったときの類似度が高くなる気がして心配でした。まあそんなこと言ったら発売からかなり経っているので、大概のものは書き尽くされているかもしれないですよね。二次創作の限界にも気づかされた体験でした。しばらく迷ったんですが、書きあげてから先に公開されている作品を読んで、被っているところが少なければ吉野解釈の元花としてUPすることにしました。というか、かすってもいませんでした。ほんと、圧倒される筆致でした。よそ様の元譲さんに惚れました。すごくおすすめです。pixivで検索したらすぐでてきます。ぜひ読んでください!!
 
 花ちゃんは、恋戦記の世界に飛ばされてからすぐに玄徳軍で温かく迎えてもらったこともあって、置かれた環境に混乱してその怖さで泣く場面やホームシックになる場面は少なくて済んでいるように思います。

 孟徳軍に来て迷って不安になったら元譲さんは受け止めてくれそうだなぁ、いっぱい泣いて抱きしめてもらえたらいいんじゃないかなぁと思ったのが出発点でした。なんていうか、千尋がハクにおにぎりもらって、泣きじゃくりながら食べるみたいな情緒を、もうすこし甘めに描写したかったといいますか。今回書いたシーンのなかで、泣きながら自分の世界の周りの人のことをつぶやく花ちゃんを、その人たちを知らなくても受け止める元譲さんの「そうか」の声色は、孟徳さんルートの桂花の東屋から執務に戻る途中の孟徳さんとの会話の「そうか」の声色の変化から想像して補っていただけたら。元譲さんはこんなシーンほかにもあって、文字はほとんど変わらないのに、感情がにじみ出る演技で三宅さんの声が元譲さんに命を吹き込んでる感じがして、いいなあと思っていたのです。
 
 孟徳さんルートが信じることが縦糸だとしたら、元譲さんのSSは覚悟を縦糸にしたいなと思いました。自分で選んで決めていく。そこに発生するものも背負う。覚悟というテーマと骨太なイメージの元譲さんに釣り合うように花ちゃんを動かしていったら、戦うわ、自分で策を考えるって言い出すわ、ずいぶん勇ましい子になってしまいました。

 征西の軍議のところで、二人の考えが共鳴して諸将を巻き込んでいくあたりは書いてて楽しかったシーンです。ここのBGMはぜひ『のろしを上げろ!』を脳内再生してください(笑)。そのほかにも書いてて楽しいところはいくつもありました。主に戦闘シーンですが…。乙女成分の薄いところもけっこうな分量があって、どうしようかなと思いましたが、趣味で書いている物語だから好きなように書くことにしました。すべてに優先して物語を書きたくなる。こんな体験は貴重でした。もしかしたら今後オリジナルを書くことがあれば、今回のをアレンジして用いるかもしれないです。
 
 恋愛要素以外のところの話を詰めていくときに、いろいろ史実を調べたりしました。調べれば調べるほど曹操のいい話がいっぱい出てたり、演義と史実の食い違いを知ることに。夏候惇もヴィジュアルほど武力寄りではなく、曹操から一番信頼の篤い人物で、学ぶことも好きだし、政治のほうが得意だったとか、つつましやかな暮らしの人でお墓には一振りの剣のみ一緒に埋葬されていたとか。フィクション・ノンフィクションどっちも一大ジャンルですからね…沼が深い…。そして調べるほどに登場人物が増えて私の脳内がパンクするっていう(笑)。(馬超)孟起は名前を聞いたことはあったけど、その父(馬騰)寿成のことや、孟徳軍の軍師(賈詡)文和のことは潼関の戦いを調べないと知ることはなかったと思います。五斗米道の張魯と張陵は九龍風水傳で三国志とは関係なく名前だけでてきていたけど元ネタはここだったのかと繋がったりして、楽しかったです。曹操軍が牛馬を放ったタイミングは、曹操が黄河を渡るときに馬超が急襲をかけ、そのときに丁斐が機転を利かせて牛馬を放ったとされているので、徴発された農耕の牛馬ではなく軍用のものではないかと推測しました。潼関では馬超を登場させたので元譲さんが鬼神のごとく花ちゃんを助けに行く描写ができました。ただ、馬超の名前が孟起なもので、孟徳さんと絡むとき若干わかりにくい感じが…。そういえば、過去に孟徳さんを裏切った人も(張邈)孟卓でした…。画があると違うよなあってしみじみ思いました。殿を務めた(許褚)仲康は孟徳軍でも有数の強い武将だったようです。仲康の殿軍百に対して、孟起軍は一万って書いてあったんだけど、白髪三千丈的な表現なのかほんとに百で一万を退けたのかな気になりますね。孟徳軍だけでも層が厚いのでみんな登場させて活躍させたくなりますね。乙女成分はどこへ…。

 史実では潼関の戦いで黄河を渡ったのは(夏候惇)元譲ではなく、(徐晃)公明と(朱霊)文博という武将とされています。時期も赤壁の3年後。それから恋戦記では赤壁とは表現してないんですよね。烏林で統一している。史実との違いは、花ちゃんも黄巾党パートで反乱軍は洛陽の近くまで迫って反乱は失敗したけど、この世界では一度は成功したことになってると言及してますもんね。というか、年齢を史実に合わせると歳の差がすごいっていう(笑)。そこらへんは恋戦記に沿ってSSを構成することにしました。

 渡河で元譲さんが助けにいくところですが、花ちゃんが孟起の部下に連れ去られそうになったところを助けるかたちにしようか迷いました。でも、孟徳さんも相当花ちゃんを大事にしてるはずなので、護衛が薄いわけがないと想像して、ドラマチックさは薄くなりますが、敵の手には渡らないほうを選びました。フィクションとリアリティのバランス考えるのも楽しかったなあ。
ちなみに『一献』で孟徳さんが、元譲さんの怒気はしゃれにならないと言っているのは、夏候惇が14歳のときに学問の師を馬鹿にした人物を殺したという話があり、それをふまえています。夏候惇は荒々しさと誰かを大事に思う熱さが同居した人物だったんですね。そこらへんの魅力の片鱗は出せたでしょうか。
 私は孟徳さん大好きなんで、振られ役を描くのは悲しかったんですけど、見守る愛もできる男にしたくて『一献』が出来上がりました。孟徳さんと文若さんの関係は恋戦記で花ちゃんが飛んでくる前の対(呂布)奉先のときの文若さんが城を守ったお話が熱いですよね。ここが小説になっているのがあれば読みたいなぁ。恋戦記では、孟徳さんと文若さんの関係がぎくしゃくしかかっている時期のようですが、『一献』では信頼関係のある二人を描写してみました。文若さんが孟徳さんを丞相と呼ばないで貴方と表現することで同じ立場で酒を酌み交わしていると暗示していて、それで孟徳さんがお前も惚れていたのかと察する…ということにしたのですが、ハイコンテクスト過ぎてわかりにくいかも…。ここは最後まで言葉を足すかどうか迷いました。
 ラストシーン、文若さんの部屋に賊が押し入り…という展開なので、廊下の立ち回りのあと花ちゃんと元譲さんが二人の世界を展開したあたりで、文若さんは人払いをしてくれるんだろうと想像しましたが、そこまで描写すると余韻がなくなっちゃうので割愛しました。エンドロールでそんな様子が描写されるみたいに想像していただけたらありがたいです。映画とかでよくある画面が引いて俯瞰してスタッフロールが流れていく感じ。絵が書けたらなあ、コンテが書けたらなあって思います。この他にも映像は浮かんでいるんだけど言葉で描写するともっさりしてしまってお蔵入りするっていうネタはしばしばあります。あと、亮君が出てくるところの拳を突き合わせる挨拶はグーパンチというかフィストバンプなんですけど、できるだけカタカナは避けて書いてるので伝わったかなとちょっと心配です。それと、手を掴むシーンが何か所かありますが、これも表現に迷ったところでした。私の脳内では肘と手首の間、前腕を互いに掴むファイト一発的ながっしりとした掴み方なんですが、これをテンポよく描写できる語彙が見つからず、手を掴むになっています。握手のように掌で握り合うだと、強い力かけるとつるっと抜けちゃいそう…ってもやっとしたまま課題として残りました。
 
 灯りのことを調べたら、『はじめての三国志』様に、当時は松明がメインで油燈は高価なものという記事があり参考にさせていただきました。これだけでなく、人物、潼関の戦い、当時の様子など『はじめての三国志』様の数多くの記事を参考にさせていただいています。感謝申し上げます。
 
 三国恋戦記のSSはそれまでなんとなく漢字二文字のタイトルで来てたので、これも二文字にならないかなぁと考えたんですけど、どうしても『結』の一文字がぴったりな気がしました。「ゆい」「ゆう」「むすび」どれもありかなと思いますが、なんとなく「ゆい」かな。
 
 予想以上の長編となってしまいました。いっぱい書いたので、ついあれこれ語りたくなってしまいました。

 『結』『結 あとがき』最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。


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