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PSPの乙女ゲームを発掘しています。
まだまだ現役、ジャーっていうディスク読み込み音も健在。

ついに『大正メビウスライン』に手を出しました。


メインコンテンツは
『三国恋戦記』レビューと二次SS
『華ヤカ哉、我ガ一族』二次SS です。

その他、オリジナル1つ、アプリ『誰ソ彼ホテル』二次SS、Free!二次SSを置いています。

よろしければ右の「もくじ」からどうぞ。
SSだけpixivにまとめました

感想やご連絡は拍手コメントから、またはTwitterpixivでお待ちしています。


お断り事項
※15歳以下の方はご遠慮ください。
※学校・職場等の公共の場からのアクセスはご遠慮ください。
※今のところオフライン活動はしていません。


上記をご理解のうえで 楽しんでいただければ幸いです。
中の人:吉野ミカ

バナーはこちら 

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PFLSの更新ばかりでこの話題もしばらくぶりです。
閲覧も力になりますので、どうか、興味を持っていただけましたらファンタジー小説、クリックお願いします!!
槍と弓のバディもいます!!
(自陣営が厳しくなっているので直接的な宣伝)

次回、ネタバレあり感想の下書きはありますのでもう少したったらまた投稿します。


【システム周り】
快適。特にストレスは感じませんでした。
PSPは解像度が低いのでフォントは丸ゴシックの縁取りあり影なしにしたかな。
トップページが背景がランダムに表示されるんですけど、立ち絵が背景に合わせた縮尺になっていて、あたかもその中にいるような演出があります。私はこれすごく好きです。

【音楽】
雰囲気に合っていて深みがあってとても良いです。あまりにも良すぎて何度も寝落ちしました。
千家、ミサキエンド、時雨エンドはヘビロテ。


【シナリオ】
ダークファンタジーで重厚。分量がとても多いのにくどくないんですよ。これ、気になってたのにBLだからって読まなかったのはもったいなかった。中の人の大好物でした。大正に類似した世界観にするために漢字を置き換えたりしていますがそのセンスも絶妙。
世界観と人間関係、人物造形、心理描写どれも緻密に作られているので、初ジャンルという戸惑いよりも続きを読みたいという思いにぐいぐい引っ張られてクリアできました。


【キャスティング】
これもクリアできた大きな要素でした。どのキャラもいい声かつ情感豊か。グラフィックとのイメージもしっくりなじんでいました。
主人公京一郎を演じられた内匠靖明さんすごい。


【グラフィック】
立ち絵もスチルも綺麗だし安定してます。女性キャラが出てくるのが意外だった。美人でした。
スチルのばらつきもそれほど気にならなかった。

【まとめ】
とにかくシナリオが重厚。ある程度の性的な描写に耐性があり、ダークファンタジー好きならぜひおススメしたい。


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ここのところ、ゲームレビューとピクファン更新が続いていて、久しぶりの恋戦記SSです。

犬も食わない的なあれですがいつもより甘い気がします。

寒い夜はくっついてるのがいちばんですよね。


ちょっと宣伝を…
pixivファンタジアLastSagaというpixivのイベントに参加しています。

すっごくおおざっぱにいうと、大枠の設定をイベント運営公式様がつくり、その世界観をつかった作品を投稿して閲覧数を競って勢力争いをする…という感じのイベントです。

主要人物を動かさないとほぼオリジナルのような感じです。
設定は借りてるから1.2次創作くらいかな…?
緑の「エルダーグラン諸王国」に参加しています。

閲覧していただけるとそれが力になりますので、もし、私の作風でほぼオリジナルなファンタジーを読んでもいいかなーって思われましたらぜひ、クリックお願いします。

乙女ゲームの序章的なものと、微かにBL風味なバディものです。

どうぞよしなにー!







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 これで何度目の喧嘩だろう。

「公瑾さんのわからずや!石頭!もう知らないっ」

 ささいなことからだった。今、思い返してもなんでここまでの喧嘩になったのかわからない。

 でも、どうしても腹の虫がおさまらなかった。
 公瑾さんの部屋を飛び出して自室に戻る。

 少し日が長くなってきたけれど、空の色は薄くて風は刺すように冷たい。暮れかけたころに部屋に戻って、あっというまに外は夜になってしまった。

 特にすることもなく、冷え切った部屋の寝台に転がる。

(飛び出てくることもなかったかな…)

 部屋に残していくときの公瑾さんの顔を思いだす。
 喧嘩してるんだから、別のことを考えればいい。そう思って考えを巡らせる。

(大喬さん小喬さんが言っていた市で人気のごまだんご今度買ってみよう。公瑾さんは甘いものはあんまり食べないから………)

 やっぱり公瑾さんのことに戻ってきてしまう。

(謝りに行こうかな…でもなんか気まずい…迎えに来てくれないかな…)

 窓の外で氷を踏む音がした。
 いつも聞いている静かな歩みの音。

 背の高い公瑾さんの歩幅は大きくて足音は静かだ。
 私と並んでるときは合わせてくれていると気づく。

 あんなに怒っていたのに、こんなにこの人が近づく音が嬉しいなんて、どうかしてる。

 扉を開けると、庭の梅が微かに香った。

「花……」

 私を呼んだ公瑾さんの息が月明かりに白くかたちを作って空に溶けた。

 困ったように笑って少し腕を広げて佇む公瑾さんのたたずまいは優しかった。

 本気で怒れるのは公瑾さんが好きだからで、公瑾さんっていう人と深く結びついているから。怒って壊れるのが怖かったら、怒れない。

「公瑾さんの馬鹿!」

 公瑾さんが私をすっぽりと腕の中にとらえる。
 馴染んだ香りに包まれて、怒っているのに安心する。

「そうですね、馬鹿、なのかもしれませんね。こんな凍てつく夜に貴女を迎えにくるのですから。私も頑固でした。貴女の言うことをもう少し考えるようにします。貴女が飛び出て行って、そのままいなくなるのか怖くなりました」

 冷え切った公瑾さんの耳たぶが私の頬にあたる。

「ごめんなさい。でも、耳、冷たいです」

 少しむくれて言う。

「貴女の熱をわけてもらうのですぐ温まります」

「もう…すぐそうやってごまかす…」

「ごまかしてなんかいません。それとも私に抱かれるのはお嫌ですか?」

 公瑾さんは私の手をとって唇を寄せる。
 唇が手首の内側の皮膚の薄いところへと滑っていく。
 その手をぐいっと引き寄せられ抱きしめられた。

「嫌なら…振りほどいてもいいのですよ?」

 耳元で甘く囁いて耳たぶを甘噛みする。
 振りほどくことなんかできはしない。
 私が逃げないのもきっとわかっててやってる。

 袖の奥、肘の内側から腕の内側へと唇が落とされる。

 小さく息を吐く。

 その、私の隠そうとした艶を聞き逃さず、公瑾さんの形の良い唇が微笑む。

「こちらの部屋で貴女を求めるのはいつ以来でしょう…」

 寝台に横たえられ、情事を思い出させる台詞に背筋がざわついた。

 公瑾さんの指も耳元でささやく息も、ほんの少しだけですべてが解けていく。この人が私を求めて息を乱すのが嬉しくて身体の奥が熱くなる。

 外は氷が張るほど凍てついていても、触れる肌の熱は冷めることはない。
 月が沈むまで。




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すごい分量のシナリオを読んできましたが、このルートで結末とおもうとさびしくもあります。
ミサキgood endに満足したもののまだtrue endが残っています。

それぞれのルートに散りばめられた伏線。

根の路で黄泉醜女を邪魔した「女」や京一郎にかけられた呪詛はまだ覚えてましたが、浅草十二階のエレヴェエトルのことなんか綺麗さっぱり忘れてましたね。私の少ないお頭の容量が飽和するほどの文章の量で、いくつか気になっていたところさえも残ってる余地などなかったわけで…。

一見平穏故に不気味さが増して、だんだんと追い込まれるようにカタストロフが起きるのではという予感が押し寄せてきます。

帝都を廻る根の路の輪。

史実で浅草十二階が崩壊したのは…。

ミサキと離れるのは嫌だよ?
悲しいtrue endはナシだからね?
このルートでは登場人物全てがそれぞれの天命にまっすぐに向き合っているようで読んでいて心地が良いのです。
だからこそ。
悲嘆で終わってほしくない。

伊邪那岐と伊邪那美の反転。
円環と反転と。
だからこそのメビウスってすごい構成ですね。

いろんなところが腑に落ちていくのはとても心地よいです。


天司様の健気なご様子が涙を誘います。

この流れで関東大震災が訪れる。。。

浄化の後にミサキの姿はなく。
後日談のように語られるのが悲しくて。

エンドロール後のミサキが出てきてくれることを希うしかなくて。

小さな姿ででもいてくれたことに安堵します。
人の子と神さまという違いを意識させられてしまうので、早くミサキさんが元の大きさに戻れると良いなあと思います。元の大きさに戻ったら戻ったでいつもくっついていられないからヤキモチ焼きそう。

このエンドロール後だけでも充分ファンディスク分はありそうですね。

ほんとうに、どっぷりと浸りました。
良いものに出会えました。




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