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腰をぬかしていたはるを座らせ、三人はかき氷で涼をとった。

 「おもしろかったねえ!」

 博が興奮した様子でかき氷をしゃくしゃくかきまぜる。

 「まあまあじゃないの、どこからくるかは予測できたし」

 雅は冷静に抹茶蜜のところを口に入れる。

 「十分怖かったです!」

 かき氷なんて食べられると思ってもいなかったはるは、すっかり機嫌をなおして黒蜜を味わっている。

 「だけどさ、はる吉は思ったほど悲鳴上げてなかったよね、ずっと俺が手をつないでいたからかなあ」

 博が満足そうにこう言って氷をほおばった。

 「……………」

 「……………」

 雅とはるが顔を見合わせる。その様子に博がきょとんとする。

 「はるは、怖がりすぎで歩けなくて、僕が横についてたんだけど…」

 雅がぽつり、と答える。

 「えっ」

 博が自分の左手を見つめる。

 「……………」

 「……………」



 この後、三人が帰りの車の後部座席で手を握り合っていたのは言うまでもない。




 




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